自由な表現を応援
何人かで費用を出し合い、自主的に発行する小説、詩、批評などの雑誌を「同人誌」という。「同人」とは、志や趣味が同じ人、という意味。近年、マンガ・アニメ愛好者たちで同人誌を出すのがはやっており、彼らの間では、個人で出すものも同人誌と呼んでいる。東京・有明で催される同人誌の大即売会「コミックマーケット」(通称「コミケ」)が有名だが、秋葉原なら、日常的に同人誌が買える店がたくさんある。
最大手の「とらのあな」には、市場に出回らないアマチュア作家の作品や、人気マンガのパロディ、自主制作のアニメやゲームのソフトが並び、独特の雰囲気をつくっている。商業雑誌では生まれない作品の魅力があるようだ。アマチュアにも広く発表と交流の場が与えられる。秋葉原は、そんな懐の深い街でもある。