取れそうで取れない金塊
佐渡金山・鉱山資料館(新潟県)
新潟港から高速艇で1時間。日本海に浮かぶ佐渡島の佐渡金山は、かつて日本最大の金鉱山だった。1601年の開山から1989年の閉山までの約400年間、78tもの金を産出した。
現在、その坑道の一つに江戸時代の採掘の様子が再現され、奥には鉱山資料館がある。資料館で人気なのは、「金塊チャレンジ」なるゲームだ。
透明な箱にあいた約直径8.5pの穴から手を入れ、12.5sの金塊を取り出すゲーム。成功しても金塊はもらえないが、記念品がもらえる。金塊は7.5p×3p×30pの直方体。微妙な大きさの穴に重い金塊を通すのは、知恵の輪を解くような面白さだ。
開設からの7年間で、成功したのは600人ほど。佐渡金山の訪問者数は年間26万人というから、その難しさがわかるというものだ。
「まず必要なのはある程度の腕力、あとは手首の柔らかさでしょうか」
支配人の井上信博さんは言う。最年少の成功者は12歳の女の子だった。金塊の滑らかさと、ズシリとした重さを実感するだけでも楽しい。