ジパング島では誰もが莫大な黄金を所有しており、国王の宮殿の屋根は純金で葺かれ、指二本の幅の厚い純金が床に敷きつめられている――ベネチアの商人マルコ・ポーロ(1254〜1324)が書いた『東方見聞録』にあるこの記述が、黄金の国「ジパング」の名をヨーロッパに知らしめた。その後、コロンブスは、黄金の国、ジパングを求めて大西洋を西に旅立った。