DMV(デュアル・モード・ビークル)は、見た目はバスだが、じつは線路の上も一般の道路も走れる、ディーゼルエンジン搭載の気動車だ。道路上では自動車と同じだが、線路に入ると車両最前部と最後部から鉄輪を降ろし、タイヤの前輪を引き上げる。駆動力は線路上を走る後輪タイヤだ。構想は海外で古くからあったが、実用化されてこなかった。2004年にJR北海道が、モード切り替えをスピードアップするなど開発に成功。2007年4月から、北海道のオホーツク海沿岸地域を1日3往復、線路約11qと道路約25qを1時間10分ほどで走る試験的営業運行を開始した。小型バスをベースにした車両で、乗客定員は12名。JR北海道では「今後は2両連結運行や立ち席なども導入し、観光型だけでなく生活輸送にもこのDMVを投入していきたい」としている。