2007年7月、長野県の高原を走るJR東日本の小海線で、ハイブリッド車両「こうみ」が、世界でも初めての営業運転を開始した。「こうみ」は、ディーゼルエンジンで発電した電気と、蓄電池に充電した電気の力でモーターを回して走る。低騒音と制御・整備のしやすさなども兼ね備えるが、いちばんの目玉は省エネルギー。ブレーキをかけるとエンジンが止まり、ブレーキ時のエネルギーをモーターで電気に変えて蓄電池にため込む。これにより、従来の車両に比べて理論的には20%、実際の走行でも10%の省エネルギーが実現された。また大気中への有害排出物も大幅に削減。JR東日本では、このハイブリッド車両の延長線上に、クリーンなエネルギーの水素を燃料とした燃料電池を搭載した車両の開発をめざしている。