受け継がれる折紙
明治時代(19世紀中頃〜後半)になると、伊勢貞丈の「包結記」を基にした折形の本が数多く出版されるようになり、一般家庭でも包みや結びの技法を学ぶ人が増えてきました。それは、伝統としての礼法を学ぶと同時に、折り畳む文化を伝えていこうという、強い気持ちがあったからでしょう。やがて折紙作家といわれる専門家も現れ、折紙の本も次々と出版されるようになり、ますます折紙遊びが盛んになりました。
1973年に設立された日本折紙協会で、それまで作家ごとに違ったものを使っていた記号や名称を統一し、折紙愛好者共通のものとしてきました。また、現在まで12回を数える「世界折紙展」をはじめ、国内外でさまざまな折紙展が数多く開催されています。
1975年に折紙の専門誌『月刊おりがみ』も創刊され、折紙を作る楽しさを伝え、さらなる普及と発展に貢献しています。
このように折紙は多くの人に愛され、ますます世界各地で広がりをみせているのです。