東京ガールズコレクション
2006年9月、東京の代々木体育館が若い女性たちの熱気に包まれた。大きな会場の中心に据えられたランウェイの奥から、蛯原友里や押切もえといったスターモデルたちが次々と登場してくる。その瞬間、競争率の高い入場券を勝ち取った女の子たちの嬌声が響き渡る。「か・わ・いいー!!」
ファッションショー、つまりデザイナーのコレクションは、限られたバイヤーや報道関係者だけが招待されるもの。そんな常識を、この「東京ガールズコレクション」が覆した。ファッションメーカーの新作を雑誌の人気モデルが着用し、主な参加者を「一般の女の子」にしただけではない。ショーを見ながら、モデルが着ている服を携帯電話で注文できるのだ。3回目を迎えたこのコレクションでは、1日で、約2300万円を売り上げたという。フランスなど、海外からの記者たちも多く参加し、興味深くショーに見入っていた。
「これからのファッション販売は、店舗とインターネットの相乗効果が鍵です」と、ショーを統括する潟[イヴェルの永谷亜矢子さん。東京ガールズコレクションは、携帯電話サイトでのファッション販売で成功を収めてきた同社の集大成。「今やかわいいファッションはよりかっこよく、大人っぽく多様化しています。あらゆる人たちにかわいいと言わせたいですね」