最近の日本観光は、成田空港到着後、東京、箱根、日光、金沢、京都などを約2週間かけて巡り、関西空港から帰国するのが、標準的なコースなのだそうだ。
「なにより“もてなし”の基本は、自分の健康管理だと思っています。2週間、ツアーに同行するんですから、健康でないと笑顔も出ないし、名所などの説明もできないですよ」と話すのは、外国人に人気のツアーガイドである岡田育子さんだ。バスツアーでは移動の時間を利用して、簡単な折り紙の講習や自作のイラストで日本文化の紹介などもする。
「お寺と神社、舞子と芸妓の違いとか、絵にしたほうがわかりやすいんです」
そんな準備をする一方で、訪ねる都市の新しい店や人気のお土産、あるいは英語が通じる病院などを調べることも忘れない。
「みなさん、日本は礼儀正しい国だとおっしゃいます。とても嬉しいことですし、ガイドの私がその印象を崩さないようにしなければと、自分に言いきかせているんです」
岡田さんも、また謙虚なのである。