『HRP』のプロジェクト・リーダーを務めた東大名誉教授の井上博允さんは、人型ロボットは個人のアシスタントとして働くようにするべきだと言う。特に高齢化が進む日本をはじめ先進諸国においては、そうした役割が求められると考えているそうだ。
「あれ取って、ここ持って……というような指示に従ってくれる存在ですね。歳をとって自分の体の機能が落ちてきた時にそれを補助してくれる。つまり、自分が自立して自由に生活を楽しむために役立ってくれる機械です。それが自動車と同じくらいの値段で買えるようになるといいなと思っています」
それは「人間のパートナー」を目指す『ASIMO』と響きあう。
そのために、今後、必要なことは何か。井上さんは、「体も頭も柔らかくすること。体を柔らかくするのは安全のため、頭を柔らかくするのは、より賢くしていくということです」と言う。