近代の発展

 1853年にアメリカの軍艦(黒船)が来航し、鎖国を止めて貿易するよう、幕府に要求しました。開国した日本は、1868年の明治維新前後から急速な近代化・西洋化を進めました。大城下町の江戸を東京と改名し、近代国家の首都として発展させます。1872年には鉄道が走り始めましたが、日本は山と川の多い地形のため、同時にトンネルと鉄橋もたくさん造られました。教育にも力を入れ、全国に学校を建てました。明治時代初頭の人口は約3000万人でしたが、この後、急速に増えていきます。

 20世紀には都市と工業がよく発達しました。東京・横浜、大阪・神戸、名古屋、福岡などが大都市になり、大規模な埋め立て地と港が造られました。1964年に東京・大阪間に新幹線が開通し、メガロポリスはますます発展。新幹線網が全国に広がり、東京大都市圏の鉄道網は世界最大となりました。地方の鉄道や市電の廃止が続きましたが、ノスタルジアもあって、一部は保存されています。自動車は完全に普及し、全国高速道路網ができ、山の中にもたくさんの観光道路が延びています。超高層ビルを含む近代・現代建築が急増していますが、木造美を誇る伝統的景観を見直す運動も全国的に進められています。

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