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地震に備える日本
2004年12月26日に起きたインドネシア・スマトラ島沖の巨大地震は、インド洋を取り囲む国々にも大きな津波被害を及ぼした。地震規模はマグニチュード9.3、死者・行方不明者の数はおよそ31万人(2005年3月現在)ともいわれ、特に津波による被害の大きさに、世界中が衝撃を受けた。スマトラ島沖では、さらに3カ月後の3月29日にも巨大地震が発生し、新たな被害を引き起こしている。
――いま世界中で、災害への備えと対応が見直されている。
日本は昔から、地震の多い国。過去10年だけを見ても、1995年の阪神・淡路大震災から、2004年の新潟県中越地震、2005年には福岡県西方沖地震と、大規模な地震被害を数多く受けている。しかし日本人は、たびたび起こる災害に立ち向かい、学び、教訓としてきた。そうした積み重ねは、高い防災意識を育て、防災の最新技術とシステムを開発させた。活躍の場が世界へと期待される、日本の防災技術の最前線を追う。
文●鳥飼新市

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