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瓦礫の下の生存者を探す
救助犬
1995年1月に起きた阪神・淡路大震災は、地震慣れしていたはずの日本人にも数多くの教訓を残した。瓦礫の下に閉じこめられた人びとを捜し当てる救助犬が必要だということもその一つ。以来日本では、日常的に救助犬を訓練し育成する民間団体や、愛犬に救助犬としての訓練を施す人が増えている。
兵庫県伊丹市に本拠を置く民間団体、日本レスキュー協会。コンクリート建物、瓦礫の山など災害現場を忠実に再現したその訓練場では、毎日、専任の訓練士による救助犬の訓練が行われていた。
救助犬にとって体力は大事な素質。しかし救助犬チームのリーダー・三村智子さんは、もっと大事な素質があると言う。
「ボールと遊んだり、投げたボールを訓練士のところまで持ってきたりすることに、強い喜びを覚えるかどうか。私たちは人間を捜し当てたときのご褒美としてボール遊びを使っていますので、その遊びへの強い関心が優れた救助犬になるかどうかの目安になります。災害現場では、生存者がいたら1秒でも早く発見しなければなりません。また、人間がいないのに、いると誤認することも許されない。救助活動には危険が伴うのですから中途半端では駄目で、正しく見つけて吠えたらほめる、ということを繰り返すしかありません」
三村さん率いる救助犬チームは、犬には最も難しいといわれるコンクリートの瓦礫や土石流災害での捜索経験も積んできた。その結果、海外では2001年1月のインド西部大地震や、2003年12月のイラン南東部地震に出動し、生存者や遺体の発見に成功している。
「ご遺体を発見した時、ご家族の方が犬に、『よくがんばったね』と言ってくださる。ひどい悲しみの中にあるはずなのに。そういう言葉が励みになります」
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