「もっと自然エネルギーを楽しんでほしい」と、５人の若者が立ち上げた小さな会社、(株)ノースパワー。太陽光発電や風力発電など、自然エネルギーを使った発電機を組み合わせて、客の要望に沿った発電容量のシステムを設計し、施工まで請け負う。

　この会社独自の製品に、世界最小の風力発電機「NP103」がある。これには、自転車用ライトの発電機がそのまま利用されている。

「風力発電を身近に感じてもらえる入門機を作りたいと思っていたんです。だから誰もが見慣れている自転車用ライトの発電機を使うのが一番だと考えたんです。しかも、手にとった人が自ら組み立てられるものにしたかった」

　と、開発者である牛島正貴さんは言う。組み立て式にしたのは、作りながら風力発電の構造を理解してもらおうと思ったからだ。羽の角度も調節できるようにした。そうすることで、弱い風にも、強い風にも対応できるのだ。

　羽の長さは20�p、発電能力は３Ｗ。豆球をつけることしかできない。しかし、それが風の力で光っているかと思うと「見てるだけで楽しい」と評判だ。