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日本のアニメは進化を続ける
こうした国内でのアニメの多様化と成熟は、だが、なかなか輸出には結びつかなかった。性的ほのめかしはおろか、暴力シーンをはじめ、日本のアニメは海外では「子ども向け」としては不適切とみなされていたからだ。各国の多様な放送基準をクリアしなければ放映できないなか、削除や修正を加えて受け入れられていく作品もあったが、多くは日本国内で消費されるにとどまった。いまだ「青年向けアニメ」という枠組みは海外では理解されず、マニア向けの形でしか流通していない。
国際的言語、表現方法として通用するアニメは、多くの可能性を持っており、そして、海外に紹介されていない多くのコンテンツは、出ていく時を待っている。アニメは何でもできるし、あらゆることを表現できる自由さを持つということへの確信が、日本のアニメをここまで進化させたのだということができるだろう。日本のアニメは、キャラクターに魅力があり、複雑な内面を持ち、物語としての奥も深い。スピーディな演出と多様性のある表現など、映像的にも優れている。それが、日本でのアニメが支持される理由なのだが、より面白く新たな可能性をファンが求め、そして製作する側がそれに応え、さらに先に行こうとする幸福な関係が、日本アニメの原動力になっていることは間違いない。
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