炊き込みご飯は、米に具と調味料を加えて炊く、日本の米料理の一つだ。野菜や肉が入って彩りもよく、米が具のうま味をしっかり吸い込んで、ほんのりとやさしい味に炊き上がる。味のついたご飯なら、おかずをたくさん用意する必要もないので、家庭の主婦は助かるし、子どもたちも大好きな料理である。
 日本人は、米を主食としてきたが、昔は米が高価だったため、米に、豆や稗、粟などの雑穀、大根、芋などの野菜を加えて、量を増やして食べることも多く行われてきた。こうした、米に混ぜものをするという炊き方が、さまざまな炊き込みご飯のもとになったようである。
 いっしょに炊き込む具には、春なら筍、夏にはえんどう豆や枝豆、秋は栗や松茸、そして冬は牡蠣などと、四季折々の旬の材料が使われる。また地域によっては、それぞれの土地の材料を生かした独特の具を使って炊くものも多い。中でも、魚を姿のまま炊き込んだ鯛めしや鮎めしは、西日本の各地の名物料理として有名だ。
 一方、五目ご飯なら、いつでも、どこででも手に入る材料で作ることができる。「五目」は5種類、あるいはそれが転じて、いろいろなものが混ざっているという意味で、具の種類と数にこだわらず、味の相性の良いものを好みでとり合わせてよい。今回紹介したのは、鶏肉、にんじん、筍 、しめじを使った、日本人にはなじみ深い「五目」ご飯である。
 欧米では、米をそのまま炒めたり煮たりするが、日本では、調理の前には必ずよく洗う。水の濁りがなくなるまできれいに洗った後は、ざるに上げていったん水気をきり、再び水に浸して米によく水分を吸わせておく。このひと手間が、やわらかくてつやのある、おいしいご飯を作るのだ。
 最初は強火で沸騰させ、湯気が出てきたら弱火にしてじっくり炊くのがコツ。沸騰後すぐに火を弱めないと、吹きこぼれるので注意する。火を止めたら、ふたをしたままにして、鍋の中の湯気をご飯に吸い取らせる。ふっくらと炊き上がったら、最後にふたを取って残った湯気を飛ばしておくと、ご飯がべたつかない。

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