|
安定した魚の生産と供給は、海の水質保護から
ハマチの養殖は、まず海に出て、体長1cmほどの稚魚を捕獲するところから始まる。それを稚魚用のいけすで育て、体重が600gを超えた頃、約10m四方の大きないけすに移す。一つのいけすに何匹のハマチを入れるかは、生産者の経験と技術による。入れすぎると病気の原因になるからだ。ハマチのエサには、豊富な水揚げがあったイワシを与えていた。しかし、1990年頃を境にイワシの漁獲量が減り、今では魚粉で作る配合飼料が中心となっている。
生産者にとって養殖の利点は、計画的な生産と安定した出荷ができることである。安定した魚の供給によって、消費者は安く魚を買えるようになった。
いま生産者が抱える問題は、養殖場の海域の水質汚染をいかに防ぐかということだ。養殖は波の静かな入り江で行われるため、どうしても潮の流れが悪く、エサの食べ残しなどが水質汚染の原因にもなる。
長年、ハマチを中心に、タイやヒラメなどの養殖を行ってきた愛媛県宇和島市の遊子漁業協同組合では、毎月1回、組合員全員が船を出し、海のゴミ掃除をしている。また、生活雑排水を海に流さないように町の住民に呼びかけたり、さらには合成洗剤を使わない運動も続けている。
このように、海の水質保護のために積極的に取り組む生産者も増えているのだ。
|
| close |