特集
猛毒のダイオキシンを無害化する
ミヨシ油脂
 1995年ごろから、日本ではゴミ焼却炉から排出されるダイオキシンが大きな社会問題となった。
 焼却炉の排煙や工場などの排水に含まれる重金属を除去する薬剤を作ってきたミヨシ油脂では、そのころから本格的にダイオキシンを抑制する研究を始めた。そして2001年秋、ダイオキシンの発生抑制剤の開発に成功した。
 加熱還元反応を利用した抑制剤で、500〜900℃の煙が通る焼却炉の煙道に吹き込み、排煙や燃えかすを無害化する薬剤だ。「ダイオキシンは塩素化合物ですから、塩素を取り除く還元剤を作れば、ダイオキシンの発生そのものを抑えられるわけです」と、事業本部長の守屋雅文さんは話す。しかし、そうした性質をもつ素材を探すのが大変だった。
 当初は有機物質を調べたが、塩素を還元する力のあるものはそれ自体の毒性が高い。そこで無機物質に目を向けることで、ようやく素材の目星をつけることができた。
 新聞発表後、自治体や産廃処理企業からの問い合わせが続いている。

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