技術力で自転車の世界を変える
シマノ
文●坂上恭子 写真●砂田弓弦
 自転車や釣りなどのアウトドアスポーツ用品メーカーとして知られるシマノ。同社の技術が注目を集めたのは1980年代。それまで、一般的な自転車部品を改良して使用していたマウンテンバイクの世界に、新たな一ページを付け加えたのだ。
 「オフロードを走るマウンテンバイクは、街中で乗る自転車と比べて過酷な走行環境を強いられます。『より速く、より心地よく、より安全に』をテーマに開発を進めました」(同社宣伝課)
 シマノは、個々に作られていたブレーキ、変速機、チェーンなどの部品を一つのまとまりととらえて開発し、走行性の高いマウンテンバイクを作りあげた。優れた技術はツール・ド・フランスなどの競技用自転車にも使われている。その代表が「デュアル・コントロール・レバー」というブレーキと変速機を一体化したシステム。ハンドルから手を離さなければできなかった変速が、手元で可能になり、競技者は走行に専念できるようになった。
 実際、2001年のツール・ド・フランスでは、総合優勝を飾ったランス・アームストロング選手(アメリカ)をはじめ、出場選手の約半数が、シマノのシステムを使用した。

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