1997年4月、東京都に隣接する千葉県市川市で、画期的な行政サービスが始まった。市民が電話で依頼すれば、職員が住民票を発行し、近くのコンビニエンス・ストアに届けてくれるというもの。依頼した人は会社の帰りなど、いつでも自分の都合のいい時に取りに行ける。
仕事や学校で業務時間内に役所に来られない市民に、24時間サービスを提供できないものか。かねがねそう考えていた市の職員が目をつけたのが、コンビニだった。手始めに住民票の受け渡しを発案、市内の店舗に呼びかけたところ、ローソンとデイリーヤマザキが引き受けてくれた。
さらに市川市は、2000年4月から、ローソンに設置されている情報端末で行政情報を閲覧できるようにした。例えば、公民館を使いたければ、全国のローソンからいつでも予約ができるというわけである。