|
2002年5月31日、いよいよアジアで初めてのFIFAワールドカップが日本と韓国で開かれます。21世紀の始まりに、この伝統ある大会を開催できることに誇りを感じています。
日本にとってワールドカップは、長い間、異次元の世界の夢であり、海の向こうの出来事でしかありませんでした。しかし日本のサッカーの歴史は意外に古く、1873年にイギリスから紹介されたことが始まりです。その後、「日本サッカーの強化」はつねに課題としてありましたが、1991年、日本で初めてのプロ組織であるJリーグを創設、93年のリーグ開幕をきっかけに、実力は飛躍的に伸び、98年、ついに念願のワールドカップ・フランス大会に初出場を果たしました。また、2001年6月に開催されたコンフェデレーションズカップでは準優勝という成績を収めており、現在、日本サッカー界は着実な進歩を見せています。
言うまでもないことですが、ワールドカップは、開催地の人びとや海外から参加される全ての人にとって、各国の文化を理解する絶好の機会です。世界で最も盛んなスポーツであるサッカーは、人種、宗教、言葉などの壁を乗り越えることのできる共通文化、「ユニバーサル・カルチャー」であり、世界中の人びとが友人になるために、これほどよい機会はありません。
そのために私たちは、開催地の地域住民をはじめとするさまざまな人びとにも協力をお願いして、サッカーを通じて相互理解が深まるよう、楽しいワールドカップにしたいと全力をあげております。
私たちはこの大会を、日本のスポーツ文化の新たな一歩と考えています。その目標として、ひとつは21世紀中に代表チームが世界ランキングのベスト10に入ること、もうひとつは今回使用される競技施設がワールドカップの遺産として地域スポーツの拠点となり、その活用によって、地域のスポーツ文化の発展に貢献することです。世界に認められる「実力」と市民に愛される「交流の場」を持ち、初めて日本のサッカーも世界の一員と認められるでしょう。その時には、ほかの競技も含め、世界中の人びととの交流がより活発になるはずです。
皆さん、ぜひとも日本へお越しください。そしてこの大会を通して、日本への理解が深まることを心から願っております。またこれをきっかけに、近隣アジア諸国はもとより世界各国との交流がさらに発展することを期待しています。
|