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ハイテクジャパン

ゴジラと特撮


ゴジラと私たち

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シリーズ25作目の登場怪獣・人物達(東宝株式会社)

 ゴジラは進化と原点回帰を繰り返しながら、歴史とともに変化してきました。それはなぜでしょうか? 「ゴジラ」シリーズは時代によって、社会派の色と怪獣対決の娯楽性、どちらを前面に打ち出したかという違いはあっても、語られるストーリーは常にその時代を舞台にしています。そのため、ゴジラの姿には自然とその当時の世相や日本人像が反映されてきたのです。


 原水爆反対のメッセージを誘った50年代のゴジラは、まさに“破壊神”と呼ばれる怪獣でした。プロレスや喜劇ブームに寄せて親しみやすく擬人化され、メディアと外来文化と商業主義に乗せられた60年代のゴジラは、悪玉も善玉も主役も脇役もこなす変わり身の早さを見せました。対象を小学生に絞った70年代のゴジラは、公害怪獣や宇宙怪獣、機械怪獣を倒す善玉ヒーローで、高度に発達した文明には疑問を投げかけているようでした。80年代には凶暴なイメージを取り戻して遺伝子技術が生んだ怪獣と戦い、90年代はそのゴジラ誕生のルーツと未来や宇宙を意識させる存在となりました。


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21世紀最初のゴジラ(東宝株式会社)

 21世紀最初のゴジラは、戦争の痛ましさと平和の尊さを忘れた日本を直撃します。皆さんは、このゴジラに何を感じるでしょうか。