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流行通信

夏の庭を彩る日本のおもちゃ花火


夏の風物詩でもある花火大会は、日本の各所で開催されています。写真は新潟県の長岡まつり大花火大会の様子。

夏の風物詩でもある花火大会は、日本の各所で開催されています。写真は新潟県の長岡まつり大花火大会の様子。

 花火大会に浴衣で出かけたり、かき氷を食べながら夜空に大きな花火を観るのは、日本の夏の思い出のひとつです。夏の風物詩として知られている花火大会は7月、8月を中心に日本の各地で開かれ、その数は約150大会を超えると言われています。

各地で花火大会が開催される日本の夏
新潟県の長岡花火大会で使われている尺玉。(協力:「長岡花火」長岡まつり協議会)

新潟県の長岡花火大会で使われている尺玉。(協力:「長岡花火」長岡まつり協議会)

 日本の打ち上げ花火は、とてもきれいで芸術とも言われています。打ち上げる花火玉のことを「尺玉(しゃくだま)」と言いますが、これが空に打ちあがり開花するのです。尺玉は大きいものだと直径1メートルを超えるものもあります。大きな音とともに、綺麗に丸く、大きく、彩とりどりに開くものが代表的で、花の芯のように二重三重の円を描くのが特徴です。

 日本でよく知られる花火大会と言えば、秋田県で行われる大曲の花火、茨城県の土浦全国花火競技大会、新潟県の長岡まつり大花火大会ではないでしょうか。それぞれ約2万発の打ち上げ数、約70〜100万人もの観客が集まります。その他にも、町の小さな花火大会から、東京湾などで屋形船から花火を楽しむ隅田川の花火大会などさまざまな花火大会が日本各地で開催されます。美しい打ち上げ花火を観ることは、日本の伝統とも言えるでしょう。

身近に楽しめるおもちゃ花火

 大きな音と大空に広がる大輪の花をイメージした打ち上げ花火は、迫力満点ですが、日本の花火には、「おもちゃ花火」と呼ばれる一般家庭用に市販されているものがあります。

様々な種類がある日本の手持ち花火。大人から子どもまで人気です。

様々な種類がある日本の手持ち花火。大人から子どもまで人気です。

 おもちゃ花火の中でも、手に持って楽しむものを手持ち花火と言います。先端に火をつけると火花や火の粉が吹き出るタイプのもので、大きく分けて3種類あります。

「ススキ」と呼ばれる花火は、火花の色が途中で変化していくので、とてもきれいです。

「ススキ」と呼ばれる花火は、火花の色が途中で変化していくので、とてもきれいです。

 ひとつは火薬がむき出しになっていてパッと火花が飛び散る「スパーク」と呼ばれるもの、紙や筒などで火薬を包んだもので長い火花の色が途中で変化していく「ススキ」と呼ばれるもの、最後はパチパチと静かな火花が散発的に出て、丸くなった火玉が落ちる「線香花火」です。

 小さな子どもでも遊びやすい線香花火は、誰の火玉が最後まで落ちずに残るか競って遊びます。火をつけてからスタートして、パチパチと静かに火花が散るのを見ながら、風に揺れないように、花火を振らないようにして盛り上がります。

音を立てながらまわる、ねずみ花火。

音を立てながらまわる、ねずみ花火。

 手持ち花火の他には、おもちゃ花火には地上に置いて火をつけると火の粉、火花を噴き上げる台付タイプや、火をつけるとクルクルと回りながらすごいスピードで走行する「ねずみ花火」、燃えカスがニョロニョロとまるで蛇のように伸び出る「ヘビ玉」などもあり、その独特の動きが人気です。

おもちゃ花火の正しい楽しみ方
おもちゃ花火にはさまざまな種類があってスーパーマーケットなどで買うことができます。

 おもちゃ花火にはさまざまな種類があってスーパーマーケットなどで買うことができます。

 おもちゃ花火は、スーパーやコンビニで買うことができます。単品で買うこともできますし、さまざまな種類のものをセットで販売していることが多いです。花火をする人数や場所に合わせて、どんな種類の花火が入っているかを選びましょう。

 忘れてならないのは、安全に楽しむためのルールです。花火に書いてある遊び方は必ず守り、バケツに水を用意して必ず大人と一緒に遊びましょう。安全に楽しむことで、日本のおもちゃ花火の習慣は続いているのです。