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流行通信

歴史も地理も覚えられるカードゲーム


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徳川家康のカードは強い(株式会社新学舎)

 遊戯王(ゆうぎおう)カードやポケモンカードのようにカードゲームをしながら、歴史や地理の知識が自然に身につくカードカルタが日本全国の小学校で今、大人気です。このカードカルタは「歴史人物カードカルタ」と「都道府県カードカルタ」。遊び方の1つ「カード対決」は、日ごろからカードゲームできたえている子どもたちにとってはお手の物です。2人で同時に1枚ずつ出したカルタのポイントの大きい方が、小さい方のカルタを取れます。取ったカードの枚数が多いほうが勝ち。朝の自習時間や休み時間に、友達同士の熱い戦いが続きます。


 このカードカルタを最初に作ったのは千葉県の小学校の先生でした。みんなが楽しみながら勉強できるようにと自分の授業の教材として作ったものでしたが、他の学校の先生の間でも話題となり、また学習教材制作会社の人の目にもとまりました。内容は先生が作ったものですから正確ですし、漫画家(まんがか)をめざしたこともある先生のイラストは、素人とは思えない個性的で温かいものでした。そこで先生の手書きのイラストをそのまま使って、カードカルタが商品化されることになりました。


 「歴史人物カードカルタ」は、江戸幕府を開いた徳川家康や、世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を書いた紫式部など、歴史上の有名な人物70人の似顔絵イラストに、その人物が生きた時代や活躍した内容などの基礎知識と、関連事項の学習クイズ1問が書かれています。さらに「攻撃力・守備力」のポイントが書かれています。


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貴族の生活をお話にした紫式部(株式会社新学舎)

 歴史人物版で「カード対決」をする場合、最初にじゃんけんをして先攻後攻を決め、まず先攻側が後攻側を攻撃します。例えば、先攻側の持つカードが徳川家康の場合、「江戸時代」「攻9、守9、対奈良・平安-6、明治-8」と書かれています。後攻側の紫式部のカードには「平安時代」「攻3、守4、対江戸+5、昭和+6」と書かれています。この場合、徳川家康は攻撃力9ですが、平安時代の紫式部相手なので、-6となり、ポイントは3です。紫式部は、守備力4ですが、江戸時代の徳川家康相手なので、+5で、ポイント9です。よって、紫式部の勝ち!後攻側が先攻側の持っていた徳川家康のカードを取ります。次は、攻守が逆になって、同様にカード対決をします。


 「暗記はいやだけど、勝つために覚えるのはそんなにいやじゃない」。おもしろ勉強の人気はまだまだ続きそうです。遊んでいるうちに勉強できてしまう魔法のようなカードを、みんなも欲しくなったかな。


(2006年11月更新)