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「あらしのよるに」の主人公メイとガブ(あらしのよるに製作委員会)
ひどい嵐の夜、まっ暗な小屋の中で、ヤギのメイとオオカミのガブが偶然出会いました。2匹とも風邪をひいて鼻がきかず、ヤギとオオカミだということに気づかないまま友達になるのですが…。
ヤギにとってオオカミは天敵。オオカミにとってヤギはおいしいえさ。そんな関係にある2人の間に芽生えた友情を描くアニメ映画「あらしのよるに」が、子ども達の間で評判をよんでいます。
日本では2006年のお正月映画として公開され、150万人の人がこの作品を見ました。中でも小学生には大人気で、あらかじめ原作の絵本を読んでからアニメーションを楽しむ子ども達も珍しくありません。小学1年生の京子(きょうこ)さん、3年生の菜々子(ななこ)さん、6年生の菜津子(なつこ)さんの3人姉妹も原作を読んでから映画館へ行き、物語を知っているのに、やっぱり3人そろって泣いてしまったと言います。
「オオカミのガブはおなががぐーぐー鳴って、とっても苦しいのに、メイを食べずにがまんするところがとっても偉くて。かわいそうだったけど、心に残りました」
と菜々子さんは感想を教えてくれました。
また映画の人気の理由を、TBSコンテンツ事業部の高松美由紀さんはこう語ります。
「最近のアニメはフルCGを使ったり、難しい物語だったりすることも多いんですね。でも『あらしのよるに』はガブとメイのストレートな友情物語でとてもわかりやすく、メッセージ性が強いと思います」
日本での好評を受け、2006年1月には台湾で、2月には韓国でも公開が始まりました。今後は香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、そしてヨーロッパ方面ではロシア、ベルギー、ルクセンブルグ、オランダなどでも公開が予定されています。映画を通して、ガブとメイの強い友情の絆が世界へと広がりつつあるようです。
(2006年3月更新)