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流行通信
2005年11月

数独


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(ニコリ)

 ヨーロッパやアメリカで「数独(Sudoku)」という名前の数字を使ったパズルが大ブームとなっています。

 実はこのパズルは日本育ち。日本では一部愛好家の間で話題になったくらいでしたが、昨秋にクロスワードパズルなどパズル好きで知られるイギリスで大ブレークしました。英紙ザ・タイムズのほか、主要な新聞に相次いでのり、有名雑誌でもしょうかいされました。関連の本はベストセラーになっています。

 米国やフランスでも有力新聞にけいさいされ、ドイツなどで本も出版されました。世界中でしょうかいされています。日本では海外での人気を受けて、「数独」が見直され、さっそく算数の授業に取り入れる小学校も登場しました。

 人気の秘密は、子どもでもすぐに分かるほどルールが単純なのに、解くのは意外と難しいというおくの深いところ。縦、横各9マスの正方形のマス目があり、その中が縦、横各3マスのブロック9個に仕切られています。最初にいくつか配置された1-9の数字をたよりに、直線に並ぶ縦、横の9マスと、各ブロックに1-9までの数字を重複しないで入れていきます。

 もともとはスイスの数学者が18世紀に考案したとされており、1970年代に米国のパズル雑誌が「ナンバープレイス」の名前でけいさいしていました。80年代に、パズル雑誌などを発行する日本の会社「ニコリ」が「数独」の名前を付けて日本で出版。元々入っている数字の数を少なくして難しくしたり、点対称に配置して美しく見えるようにするなど、工夫を重ねました。数字を減らす作業が、問題作成では一番難しいそうです。

 ちなみに「数独」は日本語で「数字は独身に限る」が省略された言葉だそうですが、それが転じて「1ケタの数字しか使えない」「数字が重なってはいけない」とも解しゃくされています。今や「Sudoku」が世界共通語になっています。

 「数独」は現在までに22巻が発行されています。ぐうぜん、日本で「数独」の本を見つけたニュージーランド人が気に入り、タイムズ社に持ちこんで、採用されたのが大ブレークのきっかけとなりました。

 子どもの知的発達に役立つとしょうかいされている一方で、「子どもが熱中しすぎて学校におくれる」などの苦情もあるとか。やりすぎはよくありませんが、インターネット上には初心者向けの「お試し問題」もあります。一度チャレンジしてみては、いかが。

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