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流行通信 でんじろう先生 | ||||||||
科学の実験をおもしろ、おかしく見せてくれる「米村でんじろう先生」という人が、日本の子どもたちの間で人気を集めています。日本各地で開かれるショーやテレビ番組に引っ張りだこで、でんじろう先生の実験の方法を解説した本や、実際に家で実験を試すことができるキットも多く登場しています。 でんじろう先生は1955年生まれ。元は高校の先生でしたが、科学の楽しさを伝えたいと独立。現在は「サイエンスプロデューサー」という立場でさまざまな場で活動しています。 でんじろう先生が見せてくれる科学の実験は、それほど複雑なものではありません。実験の多くは、どこの家庭にでもありそうな洗ざいや塩、段ボールやペットボトル、風船などを使います。
静電気や光のくっ折、簡単な化学反応など、物理や化学の基本的な原理を応用しているのですが、実験ショーでは「ハンドパワー」でシャボン玉をうかせて操ったり、あっという間にコップを消してしまったりという不思議な体験を目の前で見せてくれます。まるで手品かちょう能力のようで、「サイエンス・マジック」とも呼ばれています。 でんじろう先生は、実験を見た子どもたちがおどろきながらも「どうしてだろう」「不思議だな」と感じてくれることを大切にし、科学への興味を引き出してくれます。そして、種を教えてくれない手品とはちがい、目の前で見た不思議体験を種明かししながら、優しく科学的に説明してくれます。 でんじろう先生は日本だけにとどまらず、シンガポールでも実験ショーの公演を行い、好評のようです。科学の実験が難しくてつまらないと思う子が多いのは世界共通なのかもしれませんが、でんじろう先生の手にかかれば、こんなに楽しく勉強できてしまいます。 さて、日本の小学校には、夏休みに自分でテーマを決めて研究や調査、実験をする「自由課題」という宿題があります。自分でテーマをしぼりきれずに夏の終わりにあわてている子も少なくありませんが、大好きなでんじろう先生の実験をヒントにしつつ、自分なりの実験をしようとかくとうした「第2のでんじろう」も多いようですよ。 |