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流行通信 夏のファッション・浴衣 | ||||||||
夏は花火大会、お祭り、ぼんおどり、えん日と楽しい行事があります。こんなとき浴衣を着てでかける人がまた増えてきました。いつもとちがった装(よそお)いでとてもウキウキした気持ちになります。かき氷を食べて、金魚すくいをして、花火をして。日本の夏の風物詩です。 浴衣は昔、貴族の人がおふろに入るときに着た湯かたびらがもとです。それがしょ民の湯上り用になり、夏に家の中で着るようになりました。やがて散歩や夕涼みなどちょっとした夏の外出にも使われるようになりました。浴衣は着物のかんたんなものですから、日常生活が洋服ばかりになった今ではふだんは着ません。ですが、手軽に日本情緒(じょうちょ)を味わえることや、白地や紺(こん)地だけでなく色とりどりの地にかわいい模様の浴衣が増えてきたこと、正式の着物とちがって着方が難しくなく手軽に買えることから再び人気が高まっています。小学生や中学生、高校生向けの着付け教室は満員になるほどです。 おしゃれな女の子は、着こなしで友達に差を付けます。髪をまとめ、かざりのついたピンを合わせるのがポイントです。また足元は素足にげたが正式ですが、流行のスパンコールミュールをお姉さんから借りたり、サンダルを合わせたりする女の子もいます。足が慣れなくて痛くなることがなやみだったげたも、最近ははきやすいようにやわらかい素材で作られるものもでてきました。
さて、地域で行われるぼんおどり大会は昼間の暑さが遠のいた夜、みんなが広場などに集まっておどります。「かんたんな振り付けだからすぐ覚えられた」。落ち着いた紺色の浴衣姿のお母さんといっしょに黄色に花もようの浴衣でおどっていた玲奈ちゃん(13)の顔にはうっすらとあせがうかんでいました。ぼんおどり大会では屋台のお店もならびます。「つぎなにを食べようかな」。ピンク色の地にちょうちょうもようの浴衣、サンダルばきの未来ちゃん(10)は、500円玉をにぎりしめてお店の前でにこにこしています。遊びつかれた小さな男の子をおぶってゆっくりと帰るお父さんもいました。お父さんのげたの音が道にひびきます。「カラン、コロン。カラン、コロン」。来年も浴衣を着て、ぼんおどりに行こうね。 |