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流行通信
2004年1月

平川地一丁目


平川地一丁目
フォークデュオ「平川地一丁目」(Defstar Records Inc.)

 日本海に浮かぶ島・新潟県の佐渡島(総面積855平方km)の中学校に通う兄弟が、日本中の子どもたちの人気を集めています。兄の林龍之介(15)が詞と曲をつくり、弟の直次郎(13)が歌うフォークデュオ「平川地一丁目」は、2003年11月にシングルCD「とうきょう」を発売してメジャーデビューしたばかりなのに、すでに5万枚以上を売り上げたほどの人気の高さです。

 「2人のハーモニーがとてもきれいなので、心が安まります」「初めて歌を聞いた時は、歌詞が自分の気持ちと重なっていて、びっくりしました。CDを買って聞いてみて、あらためて歌詞の深さに感動しました」というのは女子中学生の声。

 二人がアコースティック・ギターで奏でるメロディーには、1970年代のフォークソングを思わせるものがあります。それは、龍之介にギターを教えた父親が、若いころフォークソングが大好きで、レコードもたくさん持っていたからです。アーティストのコピーから始め、やがてオリジナル曲を作るようになった龍之介は、2000年末に佐渡島で行われたカウントダウンイベントに、弟を誘って二人で参加しました。これがきっかけとなって各地から出演依頼の声がかかるようになり、学校の休みを利用して、路上ライブを開催したりするようになりました。

 それにしても「平川地一丁目」というのはなんとユニークな名前なんでしょう!実はこれは兄弟が生まれ、佐渡島に来るまで育った静岡県の実在の街の住所の一部分なのです。ここは家族との思い出がたくさんある場所なのだそうです。曲作りを始めた動機について龍之介は、自分たちの歌で家族の大切さを伝えられればと語っています。

 二人は2002年、オーディションに応募。3万7000組のなかからみごと、デビューの権利を得る5組に選ばれました。それからは、テレビ出演も増えました。

 直次郎の、さわやかで澄みきった声が好きだという人も大勢います。テレビで平川地一丁目を何度も見ているうちにファンになったという愛知県の10歳の男の子もその一人。正月に両親からもらったお年玉で念願のCDを買いました。「やっと買えてうれしい。直次郎の声がいいから、ぼくは平川地大好き」。

 2月18日には早くもセカンドシングルが発売される予定です。龍之介はこの春地元の高校に進むため、現在は受験勉強にも取り組んでいます。実力・人気とも備わった若い二人は、今後の活躍がますます期待されます。

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