スケートボードにハンドルがついたような変わった乗り物を町でよくみかけるようになりました。呼び名はさまざまありますが、一般的にキックボードと呼ばれるこの手軽でファッショナブルな乗り物が、いま日本では大変な人気です。
乗っている子どもたちは、「歩くよりスピード感があってとにかく楽しい」「スノーボードの横乗りの感覚でスイスイ街を走れてかっこいい」と言います。発売されたのは1999年の4月でしたが、暮れから爆発的ブームになりました。それ以来品薄状態が続いていて、今もなかなか手に入りません。それだけに持っている子たちは鼻高々。駅の近くの鋪装された道路は彼らの見せ場として人気が高いようで、学校の帰りの生徒たちが集まって「ストリート・スポーツ会場」となっているところもあります。なかには好みのシールをたくさん貼って仕上げた自分だけのキックボードを自慢している人もいます。
キックボードの乗り方は簡単。ボードに片足を乗せ、もう一方の足で地面を蹴るだけです。カーブを曲がるときはほんの少し体重を移動させればOK。スピードは時速15キロから20キロほど出ますが、後輪のカバーを踏めばブレーキがかかって調整もできることから坂道でも安心です。種類は2輪で後ろが1輪のものと、小回りがきいて値段も安い前後とも1輪のものがあります。
軽いアルミ製ハンドルを折りたためば電車の中に持ちこめるため、駅から学校までの往復に利用している生徒もいます。大人たちの中には手軽な移動手段として通勤や買い物に利用している人もいるようです。
ただ残念なことに、混雑した歩道や繁華街を縦横無尽に走らせているうちに、歩行者にぶつかってけがを負わせてしまう事故も起きています。キックボードも乗り物の一種ですから、運転マナーをしっかりと心がけなければなりません。
写真:キックボードは乗り物でもあり、ファッションの一部でもあります。
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