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バーチャルカルチャー

盆栽(ぼんさい)


盆栽って何?

盆栽を育てる楽しさ

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優雅な姿を誇る「黒松」(日本盆栽協会)

 盆栽は、山野にある植物を鉢の中で育てていきながら、自然にある植物の姿以上の美しさを求めていく趣味であり、日本の伝統的な芸術でもあります。その根底には、生命ある植物に対する日本人の心の優しさ、きめこまやかな美的感覚が表されています。草木を鉢に植え、花や葉の美しさだけを楽しむ鉢植えとは一線を画しています。


 『盆栽』という言葉は、14世紀中頃の詩文に登場していますが、広く一般に使われるようになったのは江戸時代(17世紀初頭)になってからです。しかし、日本の盆栽の原形はさらに古く、1309年の絵巻物に見ることができます。


 古い時代の盆栽は貴族や僧侶など身分の高い人の間で楽しまれていたようですが、江戸時代には庶民の趣味として普及していきました。さらに明治時代になると、盆栽を芸術的見地からも鑑賞するようになり、本格的な美の追求が始まりました。また、この頃から大規模な盆栽展が開かれたり、培養技術の専門書が刊行されるようにもなりました。


 現代では、盆栽は誰でも気軽に楽しめる趣味として親しまれています。一方、長い年月にわたり大切に継承されてきた盆栽は、日本の気候風土と日本人の植物に対する愛情に育まれてきた日本の伝統的な文化、芸術として認識されています。


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盆栽は室内の装飾にも使われます。

 さらに今日では、盆栽が世界各国でも楽しまれるようになりました。1989年に埼玉県大宮市で世界盆栽大会が開催されたときには、世界32ヶ国から1200人以上の人たちが集まりました。この大会を機に世界盆栽友好連盟が設立され、盆栽の国際的な普及と発展に大きく貢献しています。世界盆栽大会は日本の後、4年ごとにアメリカ(フロリダ州)、韓国(ソウル市)で開催され、次回は2002年にドイツのミュンヘンでの開催が予定されています。


盆栽の種類

 現在、日本で盆栽として育てられている樹種は実に幅広く、鉢の中で健康に成長することができる種類ならば何でも盆栽とすることができます。その中でも特に人気のあるものはマツの仲間、モミジやカエデなど秋に美しく紅葉するもの、サクラやウメなど美しい花を咲かせるもの、カリンやカキなど果実をならせるもの、などがあります。日本以外の国でも、やはりそれぞれの国の気候風土に適した樹種が盆栽として育てられています。大きさは1メートル近い大きなものから、手のひらに乗るような可愛らしいものまで様々です。


 盆栽は形によってもいろいろな種類に分類されていますが、一番大切なことは、決められた形にとらわれず、一つ一つの盆栽の個性を見極めて、その長所を最大限に伸ばしてやり、美しく調和のとれた姿に育てていくことです。


 人間が似合いの服を選ぶように、盆栽にも最も似合った大きさや形、色の鉢を選んでやることで魅力はさらに引き立たせることができます。


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日頃の手入れが肝心。

 盆栽は、育てていく過程で様々な手法によって樹の姿を整えていきます。時には枝を切ったり、針金で曲げたりと、少しかわいそうに見えることがあるかもしれませんが、その目的は美しい姿にするというだけではなく、鉢という限られた条件の下で樹が健康に育っていくために不可欠な作業でもあるのです。また樹木たちも自らの生命を持ち、自然の節理(せつり)に沿って成長していくものですから、人間がすべてを思い通りに作りあげることなどできません。盆栽を育てていく上で最も大切なことは、植物の生命の尊さを知り、常に愛情を持って接することです。そうして毎日の管理を欠かさずに継続し、さらに世代を超えて継承していくことによって、見る人の心を動かし感動を呼ぶ盆栽を育てることができるのです。


 見事に育った盆栽でも、樹木が成長を続けていく限り完成はありません。毎日の管理は続いていくのです。盆栽が『完成のない芸術』とも呼ばれるゆえんです。育てる喜びをいつまでも追求していくことができる、というのも盆栽の魅力の奥深さといえるでしょう。