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氷の世界の生態系

氷河では、上流に降った雪がおし固まって氷になります。その氷が上流から下流に向かってベルトコンベアーのように動いています。そのため、氷河の上に住む虫は、成長するにつれて下流に運ばれてしまいます。卵を産むため、メスは氷河の上流に向かって歩いて移動します。虫たちは太陽の方向を手がかりにして地形を測りながら、歩いています。

日本アルプスにいる虫。日本アルプスには、1万年ほど前、氷河がありました。
京都大学の幸島(こうしま)司郎(しろう)教授が、1982年に世界ではじめてヒマラヤで雪氷に住む虫「ヒョウガユスリカ」を発見しました。大学の山岳部(さんがくぶ)で山登りをしていた時、「ヒマラヤに行ってみたい!」「自分しか知らない生き物を見つけたい!」と思っていました。「本当に生物を学びたかったら、興味のあることで、だれもやっていないことを目指しましょう」とお話してくれました。
世界中で他にだれもやっていない、幸島先生だけの取り組みがまだまだ続きます!
1. 氷の層を分せき
氷に閉じ込められた生き物から、昔の環境を復元しています。
黒い氷河
ピンクの氷河もあります。
画像の上にマウスをのせてください。
2. 微生物(びせいぶつ)の生態を研究
生息している微生物の種類によって、氷河の色がちがいます。ある種類のバクテリアがいると黒い氷河になります。黒色は太陽の熱を吸収しやすいので、氷がとけやすくなります。氷河がとけるのは、温暖化だけではなく、生き物がとけ方に影響(えいきょう)していることがあるようです。
3. 幸島先生は、雪氷生物のほかにも、オランウータンやイルカやインコなど、たくさんの生き物を研究しています。
写真提供 京都大学 幸島司郎教授
(2008年8月更新)